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by Allied Architects

【セミナーレポート】SNSが生活の中心となった時代の商品戦略

【セミナーレポート】スマホ、SNSが生活の中心となった時代の商品戦略

テレビの視聴率が50%を超えていた時代は、マス施策を中心に考えればよかった商品戦略ですが、視聴率は大きく低下し“スマホ”や“SNS”の普及により、マーケティング環境は大きく変化しました。
企業はヒット商品を産み出すために商品企画や販売戦略を考える上で、従来とは異なる新しい発想が求められています。競争を勝ち抜くためのキーワードは、やはり“スマホ”と“SNS”。

仮説検証を大テーマに据えた今回のセミナーでは、スマホSNS時代を生き抜くためのヒントが数多く得られました。

仮説ドリブンは、なぜ重要なのか

DIマーケティング加藤氏の登壇
DIマーケティング加藤氏の登壇

スマホやSNSの台頭によって激変している、マーケティング環境。今までの手法が通用しない局面を迎えている企業も多いはずです。このような過去にない状況では、仮説と検証を繰り返しながら答えを発見していくしかありせん。
しかし、本当に正しく仮説&検証する方法を理解しているのでしょうか。DIマーケティング加藤氏による「仮説ドリブン」の考え方について解説いただきました。

仮説思考とは

仮説思考の定義「筋の良い問いを立てて、仮の答えを無理やり持つ」
仮説思考の定義

「筋の良い問いを立てて、仮の答えを無理やり持つ」-加藤氏は、仮説思考を このように定義しました。“筋の良さ”は、目の前で起きている現象だけを見るのではなく、結果が発生した物事の構造から真の課題に目をむけること。“無理やり”とは、ヤマを張ることに近く、「仮にこういう構造なら、こういう事象が見られるはずでは?」と仮の答えを無理に持つこと指しています。
「この仮説思考を持つことで、少ない手数で答えを見つけることができる」と、加藤氏は解説します。

なぜ、いま仮説思考が重要なのか

「構造が見えない」「構造が分からない」と、最近クライアントから相談されると加藤氏は言います。これはスマホとSNSの登場によって、従来通用した方式が崩れてしまっているためです。
このような“見えない/見えづらい構造”を目の前にしたときに仮説思考は役に立つこと加藤氏は主張しました。

つまり、過去にニュートンは仮説思考によって新たな構造を明らかにして“重力”を発見したのと同様に、テレビ×マスからスマホ×ソーシャルへの変化によって“見えなくなった/見づらくなった構造”を、各企業は仮説思考を持って明らかにしていく必要があります。

構造の変化
各企業はマーケティング環境の変化に対して、どの程度までチューニングする必要があるのかを判断することだと指摘(加藤氏)

最後に、仮説思考の使い方について具体例を交えながら解説され、加藤氏は本公演を締めくくりました。“見えない/見えづらい構造”を明らかにするための仮説思考。構造を変化したスマホSNS時代の進むべき道を、早い段階から仮説思考によって探すことが、これから成長していくためには必要不可欠かもしれません。

SNS×スマホによる新しい商品戦略

アライドアーキテクツ山口氏の登壇
アライドアーキテクツ山口の登壇

SNSマーケティングへの注目度が年々高まっており、全国紙における「SNS」記事掲載数は2014年より上昇、2016年では前年比で37.6%まで増加しています。また、日清食品ホールディングスの安藤社長も、SNSを重視していることを公式に述べております。

急速に注目を集めているSNSマーケティングを効果的に活用するにはどのような考え方が必要なのでしょうか。「従来のマーケティングとは異なる発想のマーケティングが必要である」と山口は解説します。

各プロセスにおける+αと全体像からの逆算

「マーケティングとは、商品開発から顧客へのデリバリーまでの一連のプロセス」であると定義。その上で、従来マーケティングとSNSを活用した いわゆる「SNSマーケティング」の違いについて、下記図を用いて ご説明いただきました。

製造業のバリューチェーンを示した図
製造業のバリューチェーンを示した図。調達/製造を除いた、商品企画、販売、アフターフォローのプロセスに絞ってSNSマーケティングと従来のマーケティングとの差分を表しています。

「各プロセスにおいて+αの示唆が得られることがSNSマーケティングの特徴の1つ」と、山口は解説しました。

  1. 商品企画
    従来のマーケティングでは、商品企画の仮説検証段階でアンケートを無作為抽出しています。なぜなら、商品はある程度広くお客様に受け入れられる必要があるため、お客様の最大公約数の意見を効率的に獲得する必要があるからです。
    しかし、SNSマーケティングでは、商品企画の仮説検証段階でアンケートをファンから抽出するなど作為的に抽出できます。なぜなら、SNSを介して企業や商品のファンの声を聞けるからです。
    「アンケートで平均的な声を参考にするのも大切だが、特異点に注目することも商品開発において極めて重要である」と、山口は語ります。

     

    山口は、とある企業の殺虫剤の事例をあげました。「殺虫剤は、2年もしくは3年スパンで変える人がほとんど。しかし、2・3カ月で買い換える“お客様(特異点)”を発見しました。インタビューの結果、『殺すためではなく、ゴキブリを動けなくさせるために延々と使用している』という新しい着眼点を得た。そこで、殺すためでなく動けなくするための殺虫剤を開発するに至った」(山口)
    その結果、ゴキブリが動き続ける点に気持ち悪さを感じている層に刺さり、大ヒットになったようです。

    このように、極めて愛着のある人の声を作為的に取ることで、今までにない+αの示唆を得られることが、SNSマーケティングにおける商品開発の特徴である、と山口は主張します。

  2. 販売
    企業から一方向きで情報が発信されるだけではなく、情報の受信者もSNSで情報発信し、商品情報を拡散してくれます。そのため、「販売時の拡散を踏まえてマーケティングを行う必要がある」と、山口は付け加えました。

     

  3. アフターフォロー
    「お客様になってくれた人の声を拾って商品改善に役立てるのが一般的だが、SNSマーケティングにおいては潜在顧客層からも声を貰うことができる」(山口)と、顕在顧客以外からの声も参考にできる強みがあることを紹介しました。

バリューチェーンの各プロセスにおいて+αの示唆が得られることがSNSマーケティングの強みの1つ、と山口は解説しました。また、「バリューチェーンの横方向の つながりが、SNSマーケティングにおいては強くなること」も主張します。
なぜなら、SNSでつながっている人が商品企画や販売、アフターフォローの段階で関わり続けるからです。
そのため、「SNSマーケティングおいては販売から逆算して商品を考えることが重要になっている」と述べ、後半の部をアライドアーキテクツ村石に譲りました。

アライドアーキテクツ村石氏の登壇
SNS活用について話すアライドアーキテクツ村石

「SNSの場を理解しないとユーザーに違和感を与えてしまう」と語る村石。SNSプロモーションを活用していく上でおさえるべき“共感力”と“発信力”について解説いただきました。

共感力

「まず、各SNSそれぞれの場を踏まえて、その場に合った表現をすることが鉄則です」と、村石は説明します。
これは、各SNSで共感を獲得するクリエイティブや使い方のコツが異なるためです。

主要SNSを匿名性と実名性・プライベートとパブリックの四象限に分けた図
主要SNSを、匿名性と実名性・プライベートとパブリックの四象限に分けた図をもとに、それぞれの特徴を解説する村石。

また、SNSはユーザーのプライベートな空間であるため、広告は基本的には嫌われてしまいます。だからこそ、各SNSがユーザーにとって“どんな場であるのか”を理解し、合わせていくことが求められます。
この力が、SNSプロモーションにおける“共感力”に当たります。

発信力

アメリカで行われた調査(左:モデル起用したブランドCM 下:インフルエンサーを起用したハウツー動画 右:一般消費者がメイクしている動画)
アメリカで行われた調査(左:モデル起用したブランドCM 下:インフルエンサーを起用したハウツー動画 右:一般消費者がメイクしている動画)

上図は、アメリカで実施されたある調査の資料です。調査内容はモデル、インフルエンサー、一般消費者を起用したハウツー動画をそれぞれ視聴し、1番印象に残ったものを選んでもらう、というものです。動画を視聴した10代にアンケートした結果、1番印象に残ったのは一般消費者の動画でした。
この実験から分かることは、情報伝達の仕方が変化していることです。情報伝達がテレビや新聞など従来のマス型から、特定の発信源がなく誰もが情報の発信者、受信者になるシミュラークル型へと変化しています。これに伴って話題の作られ方も変化しており、マス⇒個人⇒行動とトップダウン式から、周囲の行動⇒個人⇒マス化とボトムアップ式に話題が作られるという変化が起きているのです。このように話題の作られ方が変化した今では、「SNSなどのソーシャルメディア上で発信力が1番強いのはユーザーである」と村石は説明します。
そのため、SNSプロモーションで発信力を高めるには、ユーザー達をいかに巻き込めるかが鍵となっております。「この共感力と発信力を社内で共通理解として持っておくことが必要」と村石は説明し、セミナーを締めくくりました。

アライドアーキテクツでは、SNSの特徴をおさえたSNSプロモーション事例を数多く抱えています。
より詳細な話を聞きたいとご希望されます場合は、お気軽に、お問い合わせくださいませ。

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